低用量ピルの種類

低用量ピルの種類

低用量ピルは、含まれる女性ホルモン量の違いと販売開始時期から、第1世代、第2世代、第3世代ピルと3種類に分類されています。

  1. このページの内容
  2. 世代別の種類と特徴
  3. ホルモン量別の種類と特徴
  4. 世代・相性別でみる、人気の低用量ピル
  5. いろいろ種類があるけど、どれを選んだらいいの?

さらに最近では第4世代にあたる超低用量ピルも開発されて販売されるようになっています。

また、1シート内の錠剤に含まれるホルモン量の変化により、1相性・2相性・3相性と区分した3種類が存在します。

例えば、オーソという低用量ピルは「第1世代・1相性」のピルと呼ばれます。第1世代時期に製造・販売され、1シート内のホルモン量が一定(1相性)のピルという意味です。

世代別の種類と特徴

世代別の種類と特徴

ピルは日々研究を重ね、改良されています。

第1世代ピル

第1世代ピルは1960年台から使われている実績の長いピルです。今でも多くの方が愛用しています。

その特徴は黄体ホルモン量が多く、男性化の症状を出現させるアンドロゲン作用が少なく、女性の身体に優しいことが挙げられます。

第1世代のピルとして有名なのは、オーソ・シンフェーズという低用量ピルが有名です。

第2世代ピル

1960年代後半になると、卵胞ホルモン量を抑えながら黄体ホルモン量も抑える研究が進み、レボノルゲストレルという第2世代の黄体ホルモンの研究に成功しました。

この第2世代の登場によって多くの女性がピルを服用することになりました。

日本でも人気は高く、特徴として個人の体質によってはプロゲステロンの作用が強くでる場合があるため、2~3相性ピルとして服用中のホルモン量を調節しているタイプが多いです。

トリキュラーやアンジュ、リビアンといったピルがこの世代になります。

特にトリキュラーは日本で人気が高く、現在でも40%以上の方が服用するほどの人気で定番となっています。

第3世代ピル

第2世代が世に出た後、さらにピルの研究が進み、第1世代と第2世代の欠点を補うようにして現在第3世代ピルも販売されています。

男性化のアンドロゲン作用を抑えるタイプの黄体ホルモンが含有されています。

有名なものでは、マーベロン、ダイアンがこのタイプです。

第4世代ピル

通常は卵胞ホルモンは50マイクログラム未満となっていたのですが、最近では30マイクログラム未満に抑え、さらにドロスピレノンという黄体ホルモンを配合した第4世代の低用量ピルも出てきました。

ホルモン量の少なさから、超低用量ピルと呼ばれています。

有名なものでは、ヤスミンがあります。

ホルモン量別の種類と特徴

ホルモン量別の種類と特徴

ピルは、種類によって含まれるホルモン量が異なります。

1相性ピル

低用量ピルは、1シート21錠か28錠入りになっています。

その錠剤すべてが同じホルモン量となっているのが、1相性ピルです。

3相性のように錠剤の飲み間違い等がなく、代用もできるので、服用の際に気楽に飲めるのがメリットです。

2相性ピル

錠剤を毎日服用している途中で、ホルモン量が2段階に変化します。

前半は黄体ホルモン量を抑えており、後半は黄体ホルモン量が増加します。

これはピルを服用していないときの女性の体内の自然なホルモン量の動きと一致しているため、身体に優しい作りとなっています。

3相性ピル

錠剤が3種類に変化するようになっていて、ホルモン量が3段階に調節されています。

2相性をさらに進化させて、より自然なホルモンバランスを摂るようになっています。

そのため副作用が少ないという特徴があります。

低用量ピルの中で有名なトリキュラーやアンジュは、いずれも第2世代・3相性のピルです。

世代・相性別でみる、人気の低用量ピル

どれを選んだら良いか迷っている方のために、世代と相性別に人気の低用量ピルをご紹介します。

トリキュラー

低用量ピル・トリキュラー

第2世代・3相性に属する低用量ピルです。

日本で人気が高く、一番服用されています。病院でもまず処方される機会が多いのがトリキュラーです。

3相性タイプのため、ホルモン量が錠剤ごとに3段階に調節されていて自然なバランス配合となっています。

そのため副作用も少なくなっていて、第2世代の長い実績からも安心して服用できることから、愛用者の多い低用量ピルです。

ダイアン35

低用量ピル・ダイアン

ダイアン35は、体格の小さいアジア人向けに研究・開発された第3世代・1相性の低用量ピルです。

1相性なので服用するホルモン量は一定のタイプです。

男性ホルモン(アンドロゲン)を抑える作用があることから、ニキビを抑え、またバストアップにも効果があるとされています。

ヤスミン

低用量ピル・ヤスミン

ヤスミンは、2001年から製造販売されている第4世代に属する新しい低用量ピルです。

1相性タイプで錠剤のホルモン量はずっと一定です。

従来のピルでは、体重が増加して太ったり、ニキビができるという副作用が稀にありましたが、このヤスミンはそういった副作用を抑えることに成功した点が特徴です。

他の低用量ピルが体質にあわない方でも「ヤスミンでは大丈夫だった」という体験談もあり、女性に優しいピルとして人気が出ています。

これまでの低用量ピルではどうしても副作用があったという方は、ヤスミンを試してみると良いでしょう。

ヤーズ

低用量ピル・ヤーズ

ヤーズは第4世代に属する超低用量ピルになります。

1相性タイプで錠剤のホルモン量はずっと一定です。

エストロゲンという女性ホルモンが従来のものより少なく、黄体ホルモンも女性体内で生成されるものと近い働きをもっています。そのため副作用がかなり抑えられています。

ただしホルモン量が少ないことから、飲み忘れによる妊娠の確率が従来のものより高くなってしまうため、飲み忘れに注意する必要があります。

いろいろ種類があるけど、どれを選んだらいいの?

低用量ピルには種類がいっぱいあって、どれを選んだらよいか迷うというのが本音です。

ただ実は個人の体質によって大きく変わってしまうのが実情なのです。

例えば一番人気が高いのはトリキュラーですが、中には体質に合わずヤスミンの方が良かったという方もいます。

どのピルが自分の身体にあうかどうかは、自分で試してみる他ありません。

風邪薬や頭痛薬でもそうですが、こっちは効いたけど、あっちは効かなかったなど、人それぞれです。

まずは広く使われていて人気となっているトリキュラーがおすすめですが、もし体質にあわないようなら、ヤスミンやヤーズなどに切り替えて自分にあったピルを探すと良いでしょう。

トリキュラー
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  2. 世代別の種類と特徴
  3. ホルモン量別の種類と特徴
  4. 世代・相性別でみる、人気の低用量ピル
  5. いろいろ種類があるけど、どれを選んだらいいの?